山形県では、2016年度『とびしまクリーンツーリズム』をキャッチフレーズとして、山形県唯一の離島、飛島を舞台に県内各地域の小学生の親子を対象に海のごみ問題について学ぶ1泊2日の体験ツアーを行っています。
海岸の清掃活動をはじめ、自然観察や漁船クルーズ、スノーケリングなど飛島ならではの体験を通して自然豊かな飛島の魅力に触れながら、美しい自然と豊かな海を守ることの大切さについて学ぶプログラムです。実施回数は全6回。192名の参加を予定しています。

今回は、7月16日-17日の土曜-日曜、2日間にわたって村山地域、置賜地域の親子16組が参加したツアーの様子をお届けします。

1日目

午前中は島の中の過ごし方など、オリエンテーション。
午後からは、漁船に乗って飛島の沖合1kmに浮かぶ御積島、烏帽子群島までクルージングに向かいます。
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岩の間を縫うように走る漁船。海面から見上げる岩々から自然の雄大さが感じられます。
写真は、烏帽子群島の一つ盲島(めくらじま)です。波と風の浸食作用で穴が開いています。
島の漁師さんは、島の形や、穴の見え方で自分の船がどこにいるのかわかるそうです。
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夜の磯観察会

夕食後は磯ウォッチング。
夜の磯は生き物たちがいっぱいです。眠っている魚は動きが鈍くじっくり観察できます。
夜行性のエビやカニ、ヤドカリは活発に動いています。普段は見ることができない海の姿に出会いました。
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2日目

翌日は清掃体験と座学研修です。島の西海岸を目指します。

手つかずの日本の自然

飛島の西海岸には人の手が加わっていない自然のままの海岸線が広がっています。
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流れ着いたごみを熱心に回収していました。外国の文字があったり、キャラクターのぬいぐるみがあったり、海辺には発見がいっぱいです。大体30分くらいで20Lのごみ袋、8袋を回収しました。
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清掃後は、休憩を兼ねつつ、磯遊びです。
思い思いに貝殻を拾ったり、ヤドカリを捕まえたり、カニを追いかけたりしているとあっという間に時間が過ぎます。

移動はガイド付きのトレッキング

行き帰りの移動中も見どころ満載です。
飛島案内人、コンシェルジュの2人が、自然や歴史、文化の注目スポットを解説してくれます。
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しっかり勉強会

最後に座学を行いました。どうして飛島の海岸にごみが流れ着くのか、外国の文字が書いてあるごみは、どこから来たのか、スライドを使って勉強します。
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実際に網(魚を取るときにつかう)に絡まってみる体験もやってみました。
アシカの真似をして、指や腕の動きを制限すると網の切れ端が首にかかっているだけなのに、なかなか抜け出すことができません。
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ウミネコにさようなら

午後からは、自由時間です。思い思いに、カニ捕りをしたり魚釣りをしたり、サイクリングをしたりして楽しんでいました。
帰りの定期船も、楽しみ満載です。
ウミネコと戯れていると、あっという間に酒田港。2日間お疲れ様でした。