海のごみを大きく分けると、
①海面や海中を漂う漂流ごみや浮遊ごみ
②海底に沈む海底ごみ
③海岸に流れ着く海岸漂着ごみの3つがあります。
私たちが目にする機会が多いのは、おそらく、3つ目の海岸漂着ごみだと思います。
どのようものがごみとなって海をよごしているのでしょうか。
川のページで学んだ通り、川からごみが海に流れ出てしまっています。
日本には、一級河川と二級河川あわせて2万1千の川があり、小さな河川もあわせると20万近い河川があるといわれています。
一つ一つの川の近くに生活する人々がそれぞれいるのですから、とてつもない量のごみが日本から出て行ってしまっていることが、想像できます。
普段よく飲むお茶のペットボトルも海岸に流れ着いています。
日本語の書かれたプラスチックケース。
香住というのは地名でしょうか?調べてみると何かわかるかも知れません。
海の向こうからもやってくる
海流や大気の移動に国境はありません。川を通して海に流れ込んだごみは国と国との境をこえて移動していきます。
難しい言葉で、国の境目を越えるごみ、越境(えっきょう)ごみと呼ばれています。
山形県の海岸にも、韓国の文字や中国・台湾の文字、ロシアの文字が書かれたプラスチックの入れ物が流れ着いています。
ハングル文字の書かれたトロ箱(海産物を入れるための箱)。
トロ箱は海の近くで使われるものなので、管理の仕方を間違うと流出してしまい海ごみとなってしまいます。
中国語の書かれた飲料容器。中が空洞になっている飲み物や洗剤の容器は水に浮きやすく、風や海流で遠くまで運ばれてしまいます。
遠い国から出たごみが、私たちの海岸を汚しているのです。
一方で、日本から出た私たちのごみも遠い国の海岸を汚しています。
太平洋の真ん中にあるミッドウェー環礁という島では、日本から流れてきたと思われるごみが問題になっています。
そこに暮らす生き物たちに深刻な被害を与えているのです。
山形の海岸を汚すごみを出している地域、山形から出たごみが汚している地域、どちらの地域もとても広く、遠く離れています。
海のごみ問題を解決するにはどうしたらよいのでしょうか。